中国の鉛価格はネガティブな感情で下落

市場筋によると、上海先物取引所（SHFE）の鉛先物価格の下落と供給回復への期待が市場のネガティブな感情を強めたため、中国国内の鉛価格は11月3日から10日まで2週連続で下落した。
11月10日現在、マイスチールの調査による一次鉛地金（少なくとも99.994%）の全国価格は、13%のVAT込みで前週比127元/トン（19.8ドル/トン）下落し、15,397元/トンとなった。同日現在、二次鉛（少なくとも99.99%）の全国平均価格は、13%のVAT込みで前週比125元/トン下落し、14,300元/トンとなった。

上海のアナリストによると、鉛市場のセンチメントは供給と需要の両方が弱かったため、ここ数週間ネガティブなままだったため、トレーダーは鉛先物価格が下落傾向にあることに気づき、迅速に行動して提示価格を引き下げた。

SHFEで最も取引量が多かった2021年12月渡しの鉛先物は、11月10日の昼間取引を15,570元/トンで終了し、11月3日の決済価格より170元/トン安となった。

供給面では、中​​国中部の河南省にある主要製錬所のメンテナンスや中国東部の安徽省の工場での送電線再建など、先週国内鉛製錬所の生産に軽微な混乱があったものの、大半のトレーダーは手持ちの在庫を取り崩したいと、マイスティール・グローバルは伝えられた。「トレーダーは、電力制限が大幅に緩和されれば将来的に供給が回復すると予想しており、現在のマージンを可能な限り確保したいと考えている」とアナリストは述べた。

11月5日現在、マイスティールの調査に含まれる20の一次鉛生産者の生産量は、前週比250トン減の44,300トンとなった。同時期に、マイスティールが調査した30の二次鉛製錬所の生産量は前週比1,910トン減の39,740トンとなった。

しかし、トレーダーが価格を下げても買い手の需要を押し上げる効果はほとんどなかった。価格が下がると買い手はより慎重になったからだ。この期間中、緊急に必要とする一部の人だけが精錬済みインゴットを調達し、はるかに低い価格で取引する強い意欲を示したとアナリストは語った。